理系と芸術

オーディション後、東工大のカフェで肥田野さんと教育について語る。
視野の広い、志の大きい方との対話は多くの学びに満ちている。
 
先日、東工大でオーディションの審査があった。10月に行われるイベントのためのオーディション。東工大には藝大から寄贈された今年90歳を迎えるBechsteinピアノがある。そのためのイベントとしてパリ国立音楽院からイヴ・アンリ教授を招聘、マスタークラスとコンサートが企画されている。

東工大にあるBechsteinピアノについては下記参照
http://www.titech.ac.jp/about/introduction/html_chronicle/420/420-3.html

マスタークラスに参加できる生徒を東工大含め外部からも参加させる・・・という事ではなく、あくまでも東工大の学生のためのものだ。東工大は「Art at Tokyo Tech」という総合アートイベントを続けている。アートに関わる全てを同じ土俵に上げ刺激的な企画を発信している。ダンス、朗読、音楽、コンテンポラリーパフォーマンス、美術館関係者講演、写真家、画家、他あらゆる関係者を巻き込んでのビッグイベント。(僕も以前、サックスの大石将紀さんと一緒にリサイタルをさせて頂いた)

超理系の大学が芸術に関心を示し、それを社会に発信し続けている事が何よりも興味深い。(大学構内には世界文明センターという施設もあり、そこでは日々アートに関する講義が行われている)担当の肥田野教授は言う。「アートの概念、精神はあらゆる事へのポズィティブな作用がある。そしてアートに触れる、体験することは結果、自己を見つめることに繋がり、我々の研究等にもその精神、影響は非常に重要なものと理解している。」と。

幾度かオーディションの審査員として参加しているが、そこにはピアノソロだけでなく、室内楽、ヴァイオリンやイングリッシュホルン(!)、自作自演、弾き語り等その多彩な出場者たちは毎回我々を飽きさせない。そして今回は何と演奏後出場者一人一人にレッスンするという機会を与えられた。時間が限られているので演奏後約5分から15分程度のレッスン。ヴァイオリンをレッスンしたのは生まれて初めての経験。詳しい技術的な事はレッスンできない。しかし音楽的なアプローチではいくつかはアドヴァイスできる。自作を演奏された方にもアドヴァイスさせて頂いた。

このオーディションの結果によってイヴ・アンリ教授の公開レッスンを受けれるかどうかの資格を与えられる。非常に名誉なことだ。しかし原点を見つめてみるとそんな事は関係ない。「自分の音楽をすること」ただそれだけだ。ここ東工大の音楽愛好者たちからは豊かな音楽性を感じる。中には今すぐにでも演奏会を開けるほどの実力者もいる。各々が自分たちの音楽を愛し、パフォーマンスするその姿勢を見ていると、普段専門的に音楽の世界にいる僕に初心を呼び起こさせる。

素晴らしい楽器、刺激的なアートイベント、気持ち豊かな音楽愛好者たち・・・なんて素晴らしいのだろう。音楽(または芸術全般)は万人のものだという事実を、再度僕に気付かせる、ここ東工大。僕自身も彼らから多くを学ばせてもらっている。感謝。

matinée at Topos

西荻窪にあるカフェTOPOS。1960年代のBechsteinピアノがあるところだ。以前のブログ記事「カフェTOPOS」にある通り、とにかく雰囲気が良い。温かくやさしい。そしてピアノの音色もその時代のBechsteinらしくとてもやさしく豊かな音色だ。コンサートプロデューサーのAさんからお声掛け頂き、妻と出演することとなった。Toposのマスター、お母さん、Aさん、若林さん、そして来て下さった全ての方々に深く感謝。また、子育てで全く自分の時間をとれない妻とこうやって一緒に演奏できる幸せを再度噛みしめている。

若林正人さんと

たくさんのお客さんに恵まれ、決して広くはない、けれど温もりを感じる店内はいつもより少しだけ緊張感が漂っていた。ニュースステーションでお馴染の若林正人さんも来られ、その素晴らしいトークに緊張感は一気にほどけた。やはり話のプロは凄い。一番印象に残ったのはトークの中でちりばめられる多彩なボキャブラリーだ。これで一気に話す内容が豊かに実る。日本語は素敵だと再認識させてくれる。普段レクチャーなどで人前で話す機会がある僕は、こっそりと聞きならがらその話術を勉強させてもらった。

シューベルト、メンデルスゾーン、マンガーニ、エルガー、リスト、ショパンを演奏。合間に若林さんのトークも入りとても楽しいマチネとなった。

アンコールにはシューマンのトロイメライを演奏。これまでにToposに来る度トロイメライを弾いている。むしろトロイメライを弾かなければToposに来た気がしない。

溢れる涙をそのままにトロイメライをじっと聴いて下さっていた方がいた。「どうして泣いているのだろう?」これが僕の率直な気持ちだった。「演奏が素晴らしいから泣いていた」などの理由ではない雰囲気をその方の表情から感じた。その表情はまるで、ご自身の人生のとある一場面と照らし合わせながら聴いているようでもあった。その目はもっと深く遠くを感じさせ、自分にしかわからない過去、もしくは現在のリアルな"何か"を見ていたのかも知れない。

西荻窪Topos
それぞれが、それぞれの思いに身を寄せ音を受け入れいたそんな午後。次回は子供たちを連れて来ようかと思う。その時もまたトロイメライを弾くのだろうか・・・。僕はここでそれを弾く事によって、まるで自分の気持ちを綴った一枚の小さなメモ用紙を置いて行く、そんな気持ちになる。好きです、Topos。


 

atelier amigo

アミーゴ
一昨日の話し。

演奏会無事終了!このコンサートシリーズは日本帰国後毎年続けている自主企画コンサート。大正時代に建てられたノスタルジー溢れる、入間市文化創造アトリエアミーゴ。チラシのデザインから運営、椅子並べまで自分たちで行う手作り感満載の空間。好きな曲を演奏し、好きな事を話す。難しい話は一切無い。ただ僕がその作品からの印象や、それにまつわる自分のエピソードを話す。

予想以上の来場者に恵まれた。と言うよりも途中お客様の中の男性達に椅子を出して並べてもらうのを手伝ってもらったくらいだ。こんなに多くの方々に来て頂けるとは想像もしていなかった。熱気溢れる時間となり、あっという間に時間は過ぎて行く。


手作りチラシ(表)
東日本大震災のチャリティーというコンセプトで企画した。前半は静かな、まるで祈りを捧げるかのような作品を多数演奏した。ピアノとクラリネットのデュオ、ピアノソロでシューベルトのアヴェマリアから始まり、途中メンデルスゾーン、ブラームス、エルガー、マンガーニと続き、最後はリストのバラード第2番、アンコールはショパンの英雄ポロネーズ。

収益金の一部をチャリティーとして被災地に送らせていただく。しかし義援金としてそのまま送るのではなく、特定の物資に変えて送らせていただく。その過程は全てこのブログで公開予定。ぜひこのコンサートで支払ったチケット代の一部が何に変わりどこに送られ、どんな意味を成したかという過程を最後まで見て頂きたいと思う。

今回は今までと違った試みをした。二つある。一つは僕の勤務先でもある昭和音大からサックスの学生が二人来てくれた。彼らは休憩中サックスデュオを演奏してくれた。しかも椅子並べ、受付、準備、雑用、片付け、あらゆる事を手伝ってくれた。お客さんも楽しんでくれたみたいで、多くの称賛のメッセージを頂いた事は彼らに伝えたい。ありがとう・・・!


サックスデュオ
二つ目はレクチャー。レクチャーと言うと「むむむ・・・」と構えてしまいそうだが、そんなに難しい話はしない。ブラームスを演奏する前に約5分程度簡単な曲の構成、僕の感じる事、想像力の広がり等を話した。

・・・さて、今回で第6回となったが、実は今回の企画はするかしまいかぎりぎりまで決断しかねていた。忙しさを理由に悩んでいたが、けれど少なからずこのコンサートを楽しみにして下さっている方々もいる。そして帰国直後からスタートさせたこのコンサートによって救われていた僕自身もいた。また、このコンサートだからこそ僕の伝えたい「芯の部分」があるのも事実。

「やめてはいけない、続けよう」と思った。

企画における一つ一つの作業を心を込めて行った。しかし時間が限られていたので、幅広い告知や、細部にわたりケアが行き届かなかったところもあったかと思う。「大切な時間をここに創ろう」ただただその一心だった。

普段コンサート会場は外部の音が聞こえないようになっているがここは違う。雨の降る音が会場に聴こえる。その音を聴きながらシューベルトの即興曲作品90第3番を演奏するのはとても心地よかった。その音さえも作品の一部であるかのように感じた。

次回は11月を予定している。ピアノとチェロ。こうご期待。

Do you like piano?

ピアノには一台一台個性がある
決してブランドだけでは語れない
岐阜でのレクチャーコンサート終了。案の定、予定時間オーバー。胸を張って言えるような事ではないけど(毎回なので)、テーマがテーマだけに、時間内に収めるのがなかなか難しい。「ピアノにおけるシンフォニックな表現の可能性」がテーマだが、これを丁寧にやろうとすると正直5回くらいのシリーズが必要。ぜひ楽器店さんご企画ください!

聴いて下さっていた方々はピアノの先生方がほとんど。とても熱心に耳を傾け、いろいろと書き込みされていた。こうも熱心だとこちらも熱が入り更に熱くなってしまう。機材関係でトラブルの連続だったが、逆に皆さんとの距離を縮められた気がする。

ピアノの表現とは結局ピアノだけにあらず、ピアノ以外の作品に多く触れることも非常に重要。音色のイメージ、作曲者の求める響きなど、室内楽やオーケストラにそれらを多く見つけ出すことが出来る。その後にピアノの楽譜を見ると、それがまるでオケスコアの様に多層的で、立体的に見えてくる。

・・・この話題が盛り上がると止まらなくなるのでこの辺で。とにかく、色々と知れば知るほどピアノ音楽って楽しいのです。同イベントを5月5日(日)に東京でも行います。場所は汐留。詳細は後日アップします。名付けて「ゴールデンウィーク 汐留ベヒシュタイン・ピアノメッセ」。これもまた楽しみだ!

って、その前に明後日20日入間市での自主企画コンサートシリーズ。そちらも頑張るぞ。寒くて雨模様だけど、会場の雰囲気はとても良いので、皆さん!音楽を聴いて思いを馳せ、じんわりと温まりましょう!

詳細はこちら↓
http://suenaga-concert.blogspot.jp/2012/12/blog-post.html

lecture or lesson?

大学のレッスン室
今日は朝から夜まで、レッスンで始まりレッスンで終わるという怒涛の一日だった。合間に時間を見つけては自分の練習をしてレクチャーの資料作成。

で、思う。

レクチャーではもちろん複数の人にまとめて伝えられるから良いが、しかし、伝えたいことの本質をより深く解ってもらうには、相手がそれをしっかりと「体感」する事が必要だ。こちらからのアプローチだけでなく、本人自身が「変化の過程」を自分で生み出し内側から体感しなければならない。これはお互いのコミュニケーションにより更に解りやすくなる。レクチャーの資料作成をしながらふと「これ、レッスンした方がいいよな」と正直思う。

勿論、普段のレクチャーコンサートの時もなるべく聴き手とやり取りをしようと努めるが、レッスンの時の方がその関係性は確実に濃厚。しかしもっと多くの方々にレクチャーの「核」なるものを知ってもらいたいと思う。けれどレッスンの方が・・・

となると、最終的には「レクチャーを主体とした公開レッスン」の形がベストなのではと思うのです。岐阜、京都、名古屋でレクチャーコンサートをさせて頂くが、行く先々でレッスンも出来たら良いなぁと思う今日この頃。

my life

新緑に包まれる狭山湖

今日は都内でミーティング。

準急池袋行きの電車の中で激しくノートに書き込みをしていた。明々後日に控えている岐阜でのレクチャーコンサートの資料作り。「更なるピアノという楽器の魅力」「表現の可能性」などについて演奏を交えてレクチャーする。岐阜市近郊にお住まいの方でご興味ある方はぜひお越し下さい。

1時間程早く着いたので、待ち合わせ場所の近くにある上島珈琲で黒糖ミルクコーヒーを注文。気を失うほどの甘さだったが頑張って意識を保つ。外はスーツの上着が必要ないほどの気候。並木は新緑に溢れ何か大きなものが動きだしそうな躍動感と期待感を抱く。

とても生産的な話し合いだった。個人的には驚きの連続だったが、どのようなプロジェクトであれ、基本的な僕のスタンスは変わらない。一生懸命に生き、正面から芸術と向かい合い、ピアノがあるところにはどこにでも行く、それだけだ。自分の出来る事は全てしようと思っている。「生き方」は常に音に宿る。一度経験したことは細胞に浸み込み二度と出て行くことはない。その細胞が、その心が楽器を奏でる。


世界は広い。色んな人がいる。解り合える人もいれば、解り合えない人もいる。良い悪いではない。しかしこれだけ人に溢れているのに"解ってくれる"人は意外と少ない。と言うよりも、ただ"出会っていない"だけなのかもしれない。

一つの出会いで自分の人生の舵がゆっくり切り替わっていくことがある。時には心が折れそうになる時もあるが、大切なことは信念を持ち続ける事、そしてそれを発信し続ける事だ。いつかは解ってくれる人と出会えると僕は信じている。「続ける事」は想像以上に大変で苦しい。そして相当の覚悟が必要だ。しかし続けるからこそ、その先にある何かに道が繋がって行く。道が繋がるとさらに先の景色を見渡すことが出来る。さらに先には何があるのだろう?人生は面白い。

世界は色鮮やかだ。僕はその極々一部分しか知らない。もっと知りたいと思う。音楽と言う共通言語を活かし出会って行きたいと思う。大きな夢を乗せた歯車が音を立ててゆっくりと動き出すかのような躍動感を覚える4月の夜。

2 Pianos

シリーズ化されているコンサートの1つ「ピアノ工房コンサート」。モーツァルトの2台のピアノのためのソナタK.448(375a)をピアニストの稲岡千架さんと演奏しました。一般的には2台ピアノの場合同メーカー、同サイズで演奏することが多いのですが、ここでは違います。この「工房コンサート」はそういう既成概念を取っ払いゼロベースから音楽芸術と向かい合う場所。と言う事で用意したのは「BechsteinD280」と「Sauter160」。メーカーも大きさもバラバラです。しかしそれぞれの楽器の持つ特徴が上手くマッチして素晴らしい音色を創り上げることが出来ます。

以前の企画ではRosenberger(1830年代オリジナル)とDulcken(1815年レプリカ)を使用し2台ピアノを演奏しました。どちらもフォルテピアノですが、前者はどちらかと言うとモダンピアノの音色に近いですが、後者は限りなくチェンバロの響きにまだ近いです。構造、材質の違いですが、当時はこのような「ピアノ」が混在していた世の中だったのでしょう。19世紀はピアノと言う楽器が劇的に変化していく時代だったのです。いずれにしても味わい深い素敵な音色が融合されていました。

しかし、考えてみるとオーケストラなんて言うのは色んな違う楽器、音色が混ざって1つの音楽が出来るているんですよね。有意義な試みでした!

 

本当に役に立つ!ピアノ練習法74まだまだ知りたい!編

リットーミュージック社から練習本の続編「本当に役に立つ!ピアノ練習法74まだまだ知りたい!編」が出版されました。第1弾は3度の重版もされ、その期待に答えつつ今回も微力ながらこの末永も執筆協力させて頂きました。素晴らしい演奏家の方々が加わり更にパワーアップした充実の1冊です。練習法のアプローチは無限の可能性があると言っても過言ではありません。「自分に合う練習法」を見つけ上達する楽しさを是非感じてほしいと思います。乗り越える苦しさはあるけれど、弾けるようになった時の感動と達成感は格別です!
 
 
 

lunch time!

とても穏やかな時間@都立狭山公園

仕事の合間を縫って狭山湖畔にある公園(都立狭山公園)に家族でランチに出かけた。奥さんの作ってくれたお弁当を持って。車で5分程度。まるで絵に描いた様な休日の様子がそこにあった。

食事を終えた後、奥さんと長女はこの大きな公園を散歩しに行った。次女はベビーカーの中で寝ている。僕はシートで横になり(時々ぐずる次女をあやす為に)片手でベビーカーを揺らしながら木漏れ日を眩しそうに空を見ていた。

あまりにも長閑で、このまま少しずつ時間がゆっくりになっていき、いつかは時が止まってしまうのではないかと思うくらい長閑だった。耳を澄ませば周りで遊んでいる家族たちの笑い声が、そしてジョガーたちの黙々と走る足音が聞こえてきた。

”出来る”人こそ時間の使い方が上手い。日々忙しさを理由にこういう時間を取ろうと努めない方がかえって効率が悪くなる。そうなりがちな僕だ。いやいや・・・参った。

家から歩けば湖があり、車でちょっと行けば素敵な場所がある。家族と一緒に昼食を楽しむ。ほんの少しの時間でいい。自分の生活を見直そう。

さて、数日後に迫っている岐阜でのコンサート。今回はレクチャーもするのでその資料もまとめなければならない。しかし不思議だ。今日みたいな時間を持つと、逆に少ない時間の中での準備さえも楽しめる。また行こう。

Thanks FM chappy!


左から
津和野さん、中崎さん、そして末永
 
入間は狭山茶の主産地である。その茶畑の中にぽつんと佇む地元のためのラジオ局「FM茶笛」がある。昨年、イオン入間店にFMチャッピーサテライトスタジオがオープンした。

そこのラジオパーソナリティである津和野さんの計らいで、コンサート(4/20)の宣伝のために番組(生中継)に呼んで頂いた。津和野さんともう一人のパーソナリティである中崎さんのテンポ良い運びで十分すぎるほどの宣伝をさせてもらった。地元密着型のコンサートにこの様なサポートはとても嬉しい。

今から3年ほど前にもアトリエアミーゴで自主企画コンサートをした際、津和野さんに番組に呼んで頂いた。その時に僕と妻のデュオ、コンチェルト、ピアノソロを納めたCDを使用したが、今日もそのCDを急遽使用してくれた。ますます嬉しい。ずっとそのCDを持ってくれていたのだ。

数十人の小さな手作りコンサートだが、やはり一人でも多く方に来て頂きたいと思う。このラジオ局は埼玉県西部地域、東京都多摩西部地域にかけて聴けるので範囲としては結構広い。

僕は津和野さんの声がとても好きだ。話し方もやさしく元気があって、聴いてるこちらも元気になる。なにか面白いクラシック番組が出来ればいいな・・・!と思う。お願いします、津和野さん!

concert and more...

コンサート情報をある程度更新しました。これで「いつ何があるか」程度はわかるでしょう。しかし今までなかなか更新できず申し訳ありませんでした。近々リンク先(コンサート詳細)も充実させるよう頑張ります。後もう少しの辛抱を・・・。

brainstorming and more...

白熱する議論@PTNA本部

4/7(月)の話。

PTNA(全日本ピアノ指導者協会)の専務理事である福田さんを始め、プロデューサー、大学経営者、俳優、公認会計士、そして僕の計6名で5時間にわたるブレーンストーミングを行った。あまりの話題の多さにこれでも時間が足りなかった。「談論風発」とはまさにこういう事を言うのだと改めて実感。

出されたテーマは数が多過ぎるので割愛するが、その中でも特に印象的だったのは、①一般企業とアート産業にはまだまだ構築すべき関係性の余地が十分にある、②芸術の世界でも、互いに更なる交流を深め既存にとらわれない形で教育に貢献できるのでは、③業種や立場が違えど、とてもフラットな関係で熱く話しあい、そこにいるみんなが目をキラキラさせ「いい顔」をしていた、という事。

このような場はある程度時間を置き、もう一度してみたいと思う。「学び」と「気づき」に溢れ、そして有意義で刺激的な5時間だった。

皆と別れた後、池袋でユーロピアノ㈱の戸塚社長と会う。 来月、KEK(高エネルギー加速器研究機構)の小林ホールでイベントがありその打ち合わせ。KEKと言えばノーベル物理学賞の小林誠先生が活躍されているところだ。

「ピタゴラスに始まるピアノ発達の歴史とピアノ調律の魔法」がテーマ。戸塚社長と加藤副社長(ピアノ製造マイスター)と僕でレクチャーあり演奏ありの充実した時間を作る予定。難しい言葉ではなく、「興味」や「わくわく感」を感じさせる面白い時間にしたい。とにかくこの日は口が疲れた。

meeting at Uni.

今日は来月5月18日銀座の十字屋であるコンサートの打ち合わせ&音出し。サックスとのデュオあり、ピアノソロもありの(残りの)プログラミングを話し合う。フランス物とドイツ物で1部2部と構成するのだがなかなか難しい。とは言っても2時間の打ち合わせで全て決まったので良かった。後は演出も考えつつ(今回は築山洋子さんの絵とテレビでお馴染の若林正人さんとのコラボ企画)練習あるのみ。そして久しぶりにコンビニ食を食べる。

午後は年2回ある大学の総会。今の大学の現状を知り厳しさを覚えたが、社会に柔軟に対応、変化していく昭和音楽大学の姿勢は実に素晴らしいと思った(※)。今後必ず淘汰されていく教育機関。その中で生き残るために、同時に教育の質を上げて行く努力は並大抵のものではない。更には行政からの評価もきちっと得なければならない。多くの関係者が想像を絶する努力をされている。身が引き締まる思いだ。来週からレッスンが始まる。学生一人一人に対し限られた時間であるからこそ「心からの言葉」を投げかけ、対話したいと思う。

※社会人枠に関しては、大学経営と人口比率の関係性を見ても今後避けて通れないポイントである。先日友人が興味深いデータを送ってくれた。日本の大学の閉鎖性を示す具体的な数値を知れる一つとして、OECDの社会人入学割合という統計がある。これによると、アイスランドやスウェーデンは30%代、アメリカ・イギリス・韓国あたりが20%ぐらい、スペイン・イタリア・ドイツとかは10〜15%程度。そして、日本は1.7%。
 

Happy Birthday

車を走らせると道路に積もった桜の花びらが勢いよく舞う。所沢、小平、武蔵野のルートはたくさんの桜に溢れている。桜色の散りゆく儚さと、新緑が姿を現す力強さは見事に織り合い、それは独特の色彩感を放ち、美しい点画を連想させる。

長女が2歳を迎えた。あっという間に大きくなっていく。色々な事が一人で出来てくる。嬉しい半面寂しさも覚える。奥さんがドリアとミネストローネを作り、親戚は編みぐるみの新作をプレゼントしてくれた。心がこもっていてとても嬉しい。僕がした事と言えば、ケーキを買っただけだが・・・。


ドリア&ミネストローネ
美味しかった!
編みぐるみ新作
これで合計6体。
















今日から大学も始まった。新緑が目立ち始める森に囲まれている新百合ヶ丘。大学では新入生が目をキラキラさせながら、けれどどこかで不安そうに校内を行き来している。僕の受け持つピアノの学生たちにも久しぶり会えた。みんな元気そうだった。ついこの間入学したと思ったらもう大学4年。すっかり大人っぽくなっている。自分の子もいつかこの学生たちのように大学生になり講義を受け友達たちと笑いながら話しているのだろうか・・・と大学講師のIDカードを首から掛けつつも心のどこかで親の視線で見てしまう。

さぁ、今年度も頑張ろう。実りある一年にするためにしっかりと土壌を耕し続けよう。

my friend


今日は朝から自宅で取材と撮影と打ち合わせ。「ピアノ選び」や「教育者として」などいろいろと話した。インタービューだったにも関わらずこちらから一方的にベラベラと話してあっという間に終了。いやいや・・・申し訳ない。けれど一つのエピソードを話すとそれに付随する(必要な)エピソードが芋づる式に出てくる。伝えたいことがたくさんありすぎてついつい熱く話してしまう。打ち合わせでは新たなレクチャーコンサートの試みや、技術者の方との公開対談(勿論演奏付き)、今後の展開など非常に生産的で有意義な時間だった。


ユーロピアノの北島さんと水谷さん
ありがとうございました!
その後急いで車で吉祥寺に。そこは閑静な住宅街のとある一戸建ての地下にあるスタジオ。キーボードやら録音機材やらステレオなど部室のように詰み込まれた空間。何とも居心地が良い。クラシックではないジャンルで活躍している親友とのリハーサル。彼のバンド仲間(その女性もピアノ)の3人でキーボードを中心に向かい合わせながらセッションを楽しんだ。彼らの2ndCDに友情出演的に即興でこっそり参加します。彼とは桐朋学園時代の友人で、ジャンルは違えどこうやって音楽という共通言語で語らう事が出来て幸せだった。

セッション@吉祥寺

そんな感じで怒涛に過ぎた今日一日。明日は娘の2歳の誕生日。
大学終わったら直帰だ!

collaboration

今日は朝から慌ただしかった。昨晩、練習中ピアノのアクションの一部が破損し、急遽今朝早く技術者の方に修理しに来て頂いた。ピアノは自分の体の一部の様なもの。故障すれば心も傷つく。修理を終え試弾したら気持ちも軽くなった。自分が思っている以上に楽器と自分が身も心も繋がっている事を実感し、傷つくと同時にどこかで嬉しさも感じた。

そして急いで次の打ち合わせの場所へ。西荻窪のTOPOS。お気に入りの洋食屋で、1960年代の名器Bechsteinがある。そこでは普段からお世話になっているコンサート企画のAさんとKさん、そして紹介頂いた日本画家の上野美樹さんと、多くの大企業CMや著名なアーティストのPVを手掛けるCG制作の上野明則さんご夫婦と一緒だった。上野ご夫婦は活動拠点を京都に持つ。

仕事の内容だが今回は日本画とCGがコラボレーションした作品に僕がDebussy(フランスを代表する作曲家の一人)の演奏を付ける。動画を見せて頂いたが、それがまた素晴らしく、そして興味をそそる作品だった。ご夫婦は先月に京都のギャラリーで個展を開いていたらしい。ぜひ体感したかった。作品は躍動感に溢れつつも繊細な雰囲気を一貫して表現し、トリッキーなエフェクトも付けユーモアもあるが、光の筋が一本通るように訴えかけられる心のメッセージを真剣に感じる。このような作品は動画ではなく実際にその場で見て体感すべきである。

コラボレーションには無限の可能性がある。だからこそ中途半端にもなりやすい。しっかりとした気持ちで臨みたい。すでに今から楽しみだ。レコーディングは6月京都で!

慎重に

最近はあまりにも複数の仕事が同時に進んでいて混乱極まっている。しかし一つの仕事を一度でも失敗すると明日はない環境の中そんなことは理由にならない。なぜならお客様は「その時」を楽しんでいるからだ。混乱極まる個人的な問題にお客様はお金を払っていない。

しかし、複数の仕事という事は、複数のプログラムであり、レクチャーの資料であり、スピーチであり、スケジュールであり、レッスンであり、打ち合わせであり、リハーサルである。無数の数字が頭の中を駆け巡る。ピアノの練習に限って言えば、準備する曲によって練習の計画が変わる。「計画×曲数×本番数=数字がいっぱい」の方程式は新宿の人ごみよりイライラさせる。

こういう時こそ落ち着いて一つ一つ着実に現実を直視しながら進めて行かなくてはならない。

・・・とブログを捌け口にしてすっきりしたところで寝ます。

明日は京都から来られる方と西荻窪のTOPOSで打ち合わせ。日本画家と、CGでCM作成されているご夫妻。どんな感じでコラボレーションするか楽しみです。おやすみなさい。