二度と戻らない時間(東工大)

東工大後期開始。僕に「音、音楽、心、人間」の深い結び付きをあらためて実感させ、その複雑に(有機的に)絡み合っている紐のような関係性をもう一度丁寧に辿っていく、いわば「心の冒険のような講義」が始まった。

講義と言っても僕が何か教えるような事は何も無い。僕も学生たちと同じフィールドに立ち、言葉を、気持ちを幾度と交わし深めていく「対話」の時間。

そのプロセスに価値を認め、最終的には学生一人一人が心を(自分自身を)解放し、一人の「表現者」になること、これが目的である。

前期は当初の予定していた11倍の学生達が参加したが、今回は更なるクォリティを考慮し、レポート審査で少人数制に限定。今後の変動もあるが結果10数人。前学期と、そして初めて講義を受け持った時の学生との嬉しい再会もあり、新たに加わった学生も含めオールスターのような感じに。戻って来てくれて素直に嬉しい。ありがとう。

恒例となった「講義終了後も立ち話。けどこの時間が意外にも非常に有意義でした」の時間も自然発生。この瞬間にしか存在しない(まるでコンサートの様に)学び多き、気づき多き、感情多き時間にしたい。二度と戻って来ない時間だからこそ。

コンサートとは皆で創っていくもの

所沢市民文化センターミューズ
キューブホール
3週間後に控えている地元所沢でのリサイタル(所沢市民文化センターミューズ)の打ち合わせ終了。主催者の方々が一丸となって応援して下さっている姿勢と気持ちが心に来ました。ありがとうございます!

ピアノはBechsteinC-91をユーロピアノ㍿様からのご協力を得て持ち込むことになりました。心からの感謝が絶えません。ありがとうございます!

普段、ホール既存のピアノを使用することが圧倒的に多い者としては、(演奏家として)楽器選びからコンサートの音創り、音楽創りに携われることに格別の思いです…!

レクチャー興奮冷めやらぬ・・・お客様からの声

多くの方々から感想を頂いています。一人一人が其々の心の言葉で率直に述べて頂いている感想に感動しています。是非、工房レクチャーコンサートのこのような(工房コンサートメンバー以外にの方々に語られている)一面も知って頂きたく、了承を得た上でこちらのブログに3人の方からの感想をそのまま掲載させて頂きます。

①-------------------------
ミーントーン、キルンベルガー、平均律と3種類の音律の鍵盤楽器を聴き、触れた時間、めったにない貴重な体験でした!
話には聞いていても、実際自分で弾いてみたのは初めてです。
和声って、なんとなんと深い歴史を背負っているんでしょうか?
わからないなりに、音律、音楽の壮大なロマンを感じた素晴らしい時間でした(*^^*)

②------------------------- 
音楽の専門家でない私にとっては、非常にハイレベルな内容にも関わらず、興味を持って楽しく聞かせていただきました。
平均律以外で調律されたピアノなど生まれてこの方聞いたことも弾いたこともありませんでした。
最初は不協和音のようにに響いていたものが、その時代のその作曲家の作品にはこれしかない!という錯覚を抱かせるほどしっくりとその調性がその楽器に馴染み、多くの方々が眉をひそめた和音すらも私の耳には心地よく響きました。
末永さんがしきりにおっしゃっていた史実を突き止める(=答えを得る)ことが目的ではなく、なぜ?という疑問から研究を深めることによって音楽表現の幅や可能性が広がることが重要なのだという言葉が印象的でした。
蛇足ですが、前半のレクチャー後は、既成概念を見事にひっくりかえされて、しばらく激しく混乱しながらカオスの海を漂っていたことを申し添えておきます。
願わくは私のような素人よりも多くの知識、技術、音楽性を持った方々にこそ知っていただきたい研究成果です。次回もご盛会であることを信じております。

③-------------------------
音律の話を伺うのは2回目ですが、このレクチャーの魅力は単に学問的な音律の講義だけではなく、色んな楽曲を通してタイムスリップ出来たり、ピアノの変遷を耳からも納得させてくださる事です。今回は前回のミーントーンに加えてキルンベルガー音律で調律したピアノの音も体験出来、講師の方々のお話もとても聞き易く面白く、あっという間に時間が過ぎてしまいました。
少しでも音楽に携わる者として、古の作曲家達の音に対する拘りや響きに対する探究心を心に留めて曲に向かいたいと思います。バッハが前衛音楽家だったかも、という推理も楽しかったです。
最後に講師の方達によるバッハをどのピアノで弾いてほしいかリクエストされて、会場のほとんどの方がキルンベルガーをリクエストされ、皆思いは同じ、と嬉しく思いました(笑)何故かずっとミーントーンやキルンベルガーを聞いた後でモダンピアノを聞くと、響きが平坦に思えてしまったんです。まんべんなく差を分配された響きよりも、段差がまちまちな響きのほうが奥深く魅力的に聞こえてしまったせいでしょうか?
レクチャー後にドゥルッケンピアノの中を見せてくださってありがとうございました!とても興味深く拝見しました。
末永さん、稲岡さん、内藤さん、加藤さん、今回も楽しく刺激的なレクチャーをありがとうございました。ベートーヴェン、ドビュッシーの回も楽しみにしています。


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・・・など、他にも多くの言葉を戴き全てこちらに掲載することはできませんが、それでも多くの方々に関心を持って頂けたこと、音楽への感動を更に深めていただけるきっかけを持たれたことに、素直に嬉しく思っています。これからの検証または工房レクチャーコンサートシリーズを続けて行く上で大きな「支え」となります。また、音楽雑誌、関係団体などにもご興味頂いており、今後の展開にも大きな期待を寄せています。

皆様には再度深く、そして心から感謝申し上げます。ありがとうございました!引き続き応援宜しくお願い致します!

レクチャーコンサートを終えて

ユーロピアノ八王子工房
レクチャー後
【心からの感謝】

第7回工房レクチャーコンサート終演後誰もいなくなった工房。ついさっきまで溢れていたあの熱気に思いを馳せつつ帰宅直前しばらく見つめていました。

台風の近づく中、予約名簿の半数でも来て頂けたら御の字と思っていましたが、ずぶ濡れになりつつもご来場頂き満席の中レクチャーを始める事が出来ました。心よりお礼申し上げます。ありがとうございました!

途中休憩を挟みましたが終始質問を頂き、皆様からの好奇心の強さを改めて感じました。結局休憩は無い状態で前半後半と立て続けにレクチャーは行われた感じですが、最後の最後まで集中力の途切れる事のない、工房の中に満ちた空気感は素晴らしいものでした。

壮大なテーマゆえに一回や二回のレクチャーで腑に落ちないこともあろうかと安易に推測します。そして進行中割愛せねばならない所も多々あり心苦しく感じますが、それでも皆様に「なぜだろう?」という壮大な世界の広がる一歩手前に存在する「扉の存在」、それを開けるかもしれないきっかけになり得たらそれこそ我々の本望です。もし疑問や更なる好奇心を抱かれましたら是非検証し、そして新しい気づきなどありましたら是非私たちにも教えて下さい!

史実を追うことも勿論大切ですが、この「音律シリーズ」はそれが目的ではありません。そこで得たヒントを普段平均律で調律されたモダンピアノでの演奏にどうフィードバックするのか?が目的です。だからこそ一人一人の感覚、思考が大きな財産、糧となるのです。

ミーントーン、キルンベルガーだけでなく古典調律は数多く存在します。それらの音律がどのような姿をしているか、そしてそれらのフィルターを通すことによって見えてくる楽曲の音風景。想像するだけでワクワクしませんか?私達はワクワクします。そしてモダンピアノという楽器の持ちうるポテンシャルをさらに引き出すことが出来る、自身に眠る感覚をさらに目覚めさせることが出来ると信じています。

地道な検証を何度も重ね、意見を交わし決して妥協せずそれを追求し、膨大な(それでも大洋に沈む砂粒程度のものですが)資料に目を通し・・・その瞬間瞬間が全て学びでした。無駄なものは一つもありませんでした。その度に楽譜が全く違う物に見え始め、記譜されている音符がまるで言葉のように語り始めてくる、という表現は決して過言ではありません。

音律だけでなく、美学的、楽器学的観点からも織り交ぜながらのレクチャー。非常に刺激的で創造性豊かな時間となったことは特記したいと思います。

ご来場頂きました皆様、場所や楽器のみならず社員総出でご協力下さいましたユーロピアノ㈱様、そして工房コンサートメンバーの仲間、関係者全てに心より感謝申し上げます。ありがとうございました!

次回は2015年3月1日(日)、テーマは(とうとう!)「ベートーヴェンの音風景(仮名)」です!ご期待下さい!

P.S.今後の検証の様子は随時ブログ、Facebook、Twitterなどで発信します。

☆明日!音律シリーズvol.2!そして試弾のお知らせ☆

工房コンサートメンバ0-

この度はレクチャーにお申し込み頂きありがとうございます!イベントページで参加ボタンを押して頂きました方々にも深く感謝申し上げます。ありがとうございます。お陰を持ちまして多くの方々に興味を持って頂き大変嬉しく思っております。地道な検証を続けてきた我々に大きな励みにもなっています…!

当日券を用意致しましたので、是非ご家族ご友人をお誘い合わせの上、ワクワクした気持ちでお越し頂けましたら幸いです。今一度心よりお願い申し上げます。

それから"重要"なお知らせです!

明日の会場は13:30です。開場から開演までの「30分程度」試弾のためピアノを解放します。今回用意しました3つの異なる調律法での個性的な3台のピアノを試弾できます。ご来場頂く皆様(可能な限り)全員に試弾して頂きたく思っておりますので、長時間の演奏はご遠慮下さいますよう何卒宜しくお願い申し上げます。

それでは明日、八王子はユーロピアノ工房にて皆様とお会いできるのをメンバー一同楽しみにしています!

3つの調律法、3つのピアノ

10月5日第7回工房コンサート「音律シリーズvol.2」
しっかり聴いてキルンベルガー
~バッハの平均律への憧れ~
最後のリハーサル。左からBechstein282(平均律)、BechsteinC-91(キルンベルガー)、L.Dulcken(ミーントーン)。
テーマは「音律から聴こえてくる響き(見えてくる音風景)は、平均律で調律された現代のピアノ(モダンピアノ)で演奏するさい、我々にどんな表現のヒントを与えてくれるか?」です。まだまだ残席ございます。是非ご参加下さい!

《詳細》
日程  10日 13:30開場 14:00開演
会場  ユーロピアノ八王子 技術・営業センター工房内
出演者 末永匡 稲岡千架 内藤晃 加藤正人
曲目  バッハ、モーツァルト、スカルラッティ、ハイドンなど
☆入場料☆ 2000円 ペア券3500円
    (3名様以上は1人追加につき1500円)


≪予約方法≫
①出演者に直接メール、電話、FBメッセージ、FBイベントページでの参加等


FBイベントページ
https://www.facebook.com/events/1529764157255186/

②またはユーロピアノ株式会社(下記参照)にご連絡ください。

≪お問い合わせ≫
ユーロピアノ八王子技術・営業センター
〒192-0063
東京都八王子市元横山町1-12-6

TEL 042-642-1040

定休日:土曜日・日曜日
http://www.euro-piano.co.jp/event/80220141005/

主催 工房コンサート実行委員会
協賛 ユーロピアノ株式会社
後援 PTNA 一般社団法人全日本ピアノ指導者協会



10月5日レクチャーコンサートのための検証

【10月5日レクチャーコンサートのための検証】
今日はこれから10/5に控えている工房コンサートの最後の検証。音律をテーマにしたシリーズですが「本来は身近なものであるのにも関わらず、今まで無かった即実践に役立つ全く新しい視点からのレクチャー」として検証に検証を重ねています。

鍵盤楽器奏者に希薄な意識でもある音律、または音程感という視点。是非学生、ピアニスト、指導者の方々にはご参加頂きたいと思っています。(まだまだ残席ございます!)音律と言うと「古楽の分野」という間違ったレッテルを張られがちですが、これはモダンピアノを弾く我々にも深く深く(当たり前のように)関わることです。それらの音風景が普段平均律に調律された一般的なモダンピアノで演奏する我々に「どんな表現の可能性を与えうるか」を皆様と一緒に探求出来れば幸いです。

このようなレクチャーコンサートは(我々の知る限り)日本でここだけだと勝手ながら思っていますが、もし日本で似たようなレクチャーコンサートをされている方々がいらっしゃいましたらご連絡下さい。お友達になりましょう。

さらに言えば、ピアノを含んだ室内楽で共演する弦楽器や管楽器の皆様(彼らの方が明らかに音律、音程感に敏感であると言っても過言ではない)にも鍵盤楽器、または鍵盤楽器奏者がそれらのテーマに対し如何に考えられ、取り組んで合奏をしているかを知るということも、室内楽で音楽を共に創って行く過程に非常に有益な情報であるかと確信しています。

とにかくメカラウロコと言いますか、耳からなんちゃら、と言いますか、「学び」を豊富に含んだ1時間半の工房レクチャーコンサート、是非お越し下さい。決して「マイナス」にならない時間となることをお約束します。最近では、音楽雑誌、関係団体などの方々に(ようやく)少しずつですが関心頂いているようで、当日取材に来られるとの連絡も戴きました。啓蒙活動という点で言えばこれほどまでに「興奮し、欲求と義務に駆られた」テーマはこれまでにありませんでした。是非大学や高校、音楽教室などでのカリキュラムにも導入してほしいテーマです。なぜなら「確実に有益であるから」です。


と言う事で最後の検証頑張ってきます!